top of page
ChatGPT Image 2026年2月9日 10_17_00.png

インスリン注射の中止が確認された症例に見られる

論理的ポイントはどこにあるのか

このページでお伝えしたいこと

  • HDCアトラスクリニックでは、マンジャロ(チルゼパチド)投与後の診療経過を院内で解析し、
    一定の条件のもとでインスリン注射の中止が確認された症例がありました。

  • 本ページでは、当院における院内解析データと海外臨床試験(SURPASS試験)の知見を踏まえ、インスリン離脱が検討され得る背景を医学的観点から整理します。

※本内容は、特定の治療法や治療効果を推奨・保証するものではありません。

インスリン離脱を検討する上での三つの論理的ポイント

HDCアトラスクリニックにおいて、
マンジャロ投与後にインスリン中止が確認された患者17名の院内解析データと、
SURPASS試験で報告されている薬理学的知見を踏まえると、
いくつかの共通した医学的特徴が示唆されました。

重要なのは、
「インスリン抵抗性が完全に改善したかどうか」ではなく、

膵β細胞の分泌能力がどの程度保たれていたかという点です。

以下に、その考え方を三つの視点から整理します。

ポイント1:膵β細胞の分泌予備能が保たれていたこと(前提条件)

インスリン中止が確認された患者さんに共通していた特徴の一つは、
膵臓のインスリン分泌能が一定程度保たれていたことです。

当院の院内解析では、
対象症例の多くにおいて

  • HOMA-β

  • Cペプチド

といった指標が確認され、
膵β細胞機能が完全には失われていない状態であったことが示唆されました。

マンジャロは、GIP/GLP-1受容体作動作用を介して
インスリン分泌を促進する薬剤です。
そのため、
反応可能なβ細胞が残存していることが前提条件となります。

この点から、
「インスリン治療を行っている=インスリン分泌能が枯渇している」
とは必ずしも言えないケースがあることが示唆されます。

ポイント2:インスリン抵抗性が残存していても中止が確認された点

本解析で注目されたのは、
インスリン中止後も
HOMA-IRが高値を示す症例が一定数存在したという点です。

従来、インスリン離脱は
「体重減少や生活習慣改善によってインスリン抵抗性が改善した結果」
と説明されることが多くありました。

しかし当院の院内データでは、
抵抗性が完全には改善していない状態でも、注射の中止が確認された症例が存在しました。

これは、インスリン抵抗性の改善のみでは説明しきれない要素が関与している可能性を示唆します。

ポイント3:外因性インスリンから内因性インスリンへの役割の移行

以上の二点を踏まえると、
マンジャロ投与後に観察された変化は、

外部から補充していたインスリンを、体内の分泌で補える状態へ移行した可能性として整理できます。

もともとこれらの患者さんでは、

  • インスリン抵抗性が高い

  • 自身のインスリン分泌が相対的に不足していた

という背景があり、
その不足分を注射で補っていたと考えられます。

マンジャロ投与後、
残存していた膵β細胞の分泌能力が引き出された結果、

注射による補充が不要となった症例が確認されたと解釈できます。

② インスリン抵抗性が高い病態であった可能性

これらの症例では、治療開始前に、

  • 肥満

  • 代謝異常

などを背景とした、インスリン抵抗性が強い状態であった可能性が考えられます。

インスリン抵抗性が高い場合、
外因性インスリンを多量に必要とする一方で、
その根本的な病態が変化した場合には、治療内容の見直しが検討される余地が生じます。

結論|インスリン離脱が検討され得る患者像

HDCアトラスクリニックの院内解析データから示唆される
「インスリン中止が検討され得る患者像」は、次のように整理できます。

インスリン抵抗性は高いものの、
膵β細胞の分泌予備能(HOMA-β、Cペプチド)が一定程度保たれている患者

このような背景を持つ患者さんでは、
治療内容の見直しが検討される可能性があると考えられます。

※本内容は、HDCアトラスクリニックにおける院内解析および既存文献の知見をもとに整理したものであり、
※すべての患者さんに同様の結果が得られることを示すものではありません。
※治療方針の判断は、個々の診療状況を踏まえ、医師が総合的に行います。

【出典・解析条件(概要)】

出典:HDCアトラスクリニック 院内データ解析
実施主体:HDCアトラスクリニック
調査期間:2025年12月〜2026年2月

対象:
当該期間にHDCアトラスクリニックに通院し、
マンジャロ(一般名:チルゼパチド)による治療を受け、
インスリン治療歴を有していた症例

解析対象数(N):
上記対象のうち、診療録および血液検査データが確認でき、
医師の管理下でインスリン注射の中止が観察された症例:25名

解析方法:
診療録および血液検査結果を用いた後ろ向き集計(匿名化)

※本データは、当院において実施した院内解析に基づくものであり、
特定の治療効果や転帰を保証するものではありません。

bottom of page